不安・恐れとは?-[紙芝居]赤ヘビのんじゃった!
お元氣さまでございます。長福寿寺 第56世住職の今井長秀(いまい・ちょうしゅう)です。
今日は、「赤ヘビのんじゃった!」という昔話を紙芝居風に用いて、われわれの「不安」や「恐れ」、そして「人間関係」について考えてみましょう。
赤ヘビのんじゃった!
むかーし昔、権兵衛さんという庄屋さんがいました。
その権兵衛さんがお殿様の宴会に招かれた時のことです
「権兵衛さん、今日はよう来てくれたな! さあ、どうぞ、どうぞ」
お殿様が権兵衛さんのところにやってきて、
お酒を注いでくれました。
権兵衛さんはお殿様が注いでくれたお酒を飲もうと、ひょいっと顔をあげ、盃を見ると…
なんと、盃の中に赤ヘビが見えるではありませんか。
いや~この権兵衛さん、実はヘビが大の苦手。
あ~赤ヘビが入っている~!
しかし、お殿様が注いでくれたお酒です。
飲まないわけにはいきません。
権兵衛さんは嫌々ながらもお酒を飲み干します。
そして、権兵衛さんは
「あ~赤ヘビを飲んでしまった。お腹の中に赤ヘビが入った、赤ヘビが入った。」
と、そう思い込み、とうとう病気になって寝込んでしまいました。
お殿様は権兵衛さんが病気で寝込んでいるとの噂を聞きつけ、お見舞いにやってきました
「おいおい権兵衛さん、どうなされたのじゃ?」
「え、いや…お、お殿様、何でもないですじゃ。」
「何でもないわけがあるか。何でも話してみよ。」
しばらく考えていた権兵衛さんは、思い切って、盃の中に赤ヘビがいた話を打ち明けます
「お~お~、それは知らなんだ。そんなことがあったのか。」
その話を聞いたお殿様はハタと思い当たることがあり、権兵衛さんを宴会のあった会場に連れて行きます。
「権兵衛さん、あそこを見てごらんなさい」
お殿様は指さしました。
その先の壁には赤い弓矢が飾られていました
そして、お殿様は権兵衛さんの座っていた席に盃を置き、水を注いでみせました。
すると、赤ヘビが浮かび上がるではありませんか
赤ヘビの正体が赤い弓矢だったことがわかった権兵衛さんは
「な~んだ、お殿様、私の思い込みだったですね~。はっはっはっは!」
「そうだ、権兵衛さんの思い込みだ~!」
…と二人でお腹を抱えて大笑い。
権兵衛さんの病気はどこへやら、すっかり元気になりましたとさ。
めでたし。めでたし。
さて、この話を聞いて何を感じますか?
権兵衛さんのバカげた笑い話…だけではありません。
我々にも同じようなことがあるのです。
「疑いの心」や「思い込み」で悩み苦しんだことがありませんか?
人間関係で悩んだことがありませんか?
人間の心にある「不安」や「恐れ」は、自分の心が勝手に作り出していることが多いのです。
また、【人間関係】についても同じです。自分が「嫌いだ」と思い込んでいるから「嫌い」になり、その心が相手に伝わるから相手もあなたのことを嫌いになるのです。
仏教では、そのような「勝手な思い込み」や「疑いの心」を止めましょう…と説いています。
「思い込み」や「疑いの心」が大きすぎると、あなた自身の霊性(魂レベル)が下がり、幸運や金運も下がってしまいます。
ぜひ、「勝手な思い込み」や「疑いの心」を止め、あなた自身の霊性(魂レベル)を高めて下さい。
あなたの霊性(魂レベル)が高まれば、自然と幸運や金運もアップしてくるのです。
桓武天皇勅願寺 長福寿寺 第56世住職 今井長秀
今井長秀
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